ふうっ。
大きく息をついてから、また歩き出す。
とにかく、目の前の一つひとつをクリアしていこう。
何としてでも、ゴールまでたどり着かなければ。
先行する選手を追って、目の前の直登をよじ登る。
時には斜面に生えている草を掴んで、一歩、一歩、身体を引き上げる。
そうして、斜面を登っては、また降る。
ひたすらその繰り返しが続く。
完走したい。
そして来年のUTMFに繋ぎたい。
思うように前へ進めない身体とゴールへの想いとの間で揺れ動く。
続きを読むふうっ。
大きく息をついてから、また歩き出す。
とにかく、目の前の一つひとつをクリアしていこう。
何としてでも、ゴールまでたどり着かなければ。
先行する選手を追って、目の前の直登をよじ登る。
時には斜面に生えている草を掴んで、一歩、一歩、身体を引き上げる。
そうして、斜面を登っては、また降る。
ひたすらその繰り返しが続く。
完走したい。
そして来年のUTMFに繋ぎたい。
思うように前へ進めない身体とゴールへの想いとの間で揺れ動く。
続きを読むコースは再びトレイルに戻る。
今度は急登だ。
最初は階段だったが、次第に大きな岩の続く山道へと変わる。
この四寸岩山へと続く険しいトレイルでは、スピードを落とさないように大股で、一歩ごとに両手で膝を押しながら岩の段差を登る。
その段差が一息つき、少し前が渋滞しているタイミングで、この険しい様子を写真に撮ろうとポケットに手を伸ばす。
…無い。
続きを読む彼と過ごしたのは、子供が増えて教室が足りなくなり、町の予算が間に合わないために本設として使われていたプレハブの校舎だった。気温などは教室としての基準を満たしていたらしいが、実際には、輻射熱で夏は暑く、熱放射で冬は寒かった。
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