電車には優先席というのがある。もちろん、御老人や妊婦さん、身体の不自由な方のために用意された席だ。優先席の前に立つと、大抵そこには「携帯電話の電源を切る」ことが書かれている。しかし、多くの人は平然と携帯電話を操作している。
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電車には優先席というのがある。もちろん、御老人や妊婦さん、身体の不自由な方のために用意された席だ。優先席の前に立つと、大抵そこには「携帯電話の電源を切る」ことが書かれている。しかし、多くの人は平然と携帯電話を操作している。
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今日もまた残業で帰りが遅くなった。一人駅のホームに立ち電車を待つ。この時間になっても都心では多くの人が行き交う。それでも、ラッシュの時間と比べれば圧倒的に少ないのだが、いつの時代に何を考えて作られたのかと思うくらいに人の数に比べて狭いホームにいると、どうしても人との接触を避けられない場合も多い。
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そんなことを思いながら歩いていると、広い敷地の建物を壊し、新しく再開発を始めている区画に出た。この辺りは、ドミノ式の処以外にもあちこちでビルの建て直しや再開発が行われている。面白いもので、建物は一端取り壊されると、元々そこに何があったのか思い出せなくなる。
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古いものと新しいものが混在すると、何故か日本ではそれぞれの存在が個性を主張していて巧く溶け合っていない印象がある。
これに対してヨーロッパでは見事に溶け合ったような町並みが出来上がっている例が多い。少なくともそう感じる。
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取り敢えず、午前中の仕事が一区切りついたので、外に出ることにした。私は、出来るだけこの閉鎖的空間から逃れたいので、何かに理由をつけて外に出るようにしている。といっても、そうそう理由なんて無いのだけれど。
続きを読む「みゃう、ただいま」
部屋に戻ると、いつもなら玄関までお迎えに来るのだが、今日はいない。
「みゃう?」
中に入り、部屋の中を見渡してみた。
…いた。
みゃうは、掃き出しの窓の下で、窓を伝う雨の滴を夢中で追いかけていた。
(番外編)